
お遍路スイッチ vol.32
先日、NHKBS1の番組「cool Japan」の撮影に先達として参加して来ました(^-^)。放送日(予定)は7月27日(日)午後6時~。少し先の話になりますが「お遍路スイッチ」でも、この撮影の時のお話はオンエア後に書きたいと思っています。お楽しみに!まずは、番組のチェックをお忘れなく!
さて、今回のテーマは「ツアーで行くお遍路」
その撮影の時に「野村さんは普段は先達としてどのような活動をしているのですか?」という質問をいただきました。もちろん答えは「ツアーの先達をしています」となります。私の生業です。しかし、私自身は歩きお遍路推し(笑)「ツアーで行くお遍路」についてこの「お遍路スイッチ」でも書いた事はないと思います。そこで今回は、最初で最後?「ツアーで行くお遍路」の話。
「お遍路=歩き」と思っている人は多いと思います。私も先達になる前はそう思っていました。歩き>車>ツアーと思っている人もいます。カテゴリーとして分けるなら、歩き/車・ツアーだと個人的には考えます。お遍路を「線」と捉えている→歩き。「点」と捉えている→車・ツアーといったところでしょうか。ただ、ツアーも含め交通手段はそれぞれ各人にあったモノを選ぶのが最適だと思います。体調や時間、予算によって選ぶのが「現代のお遍路」?になっているのが現状ですね。 どっちが偉いとか、どっちが凄いとかでは無く、もちろんどっちが御利益があるという話でもありません。自分の「お遍路」の選択肢として「ツアーで行くお遍路」があると思っていただけると分かり易いかと思います。
さて、その「ツアーで行くお遍路」メリットは何か?
まず、先達が同行します。 お寺でのルール・作法やお経の読み方、お寺の縁起や見所を案内してもらえます。そして、一緒にお経をあげます。初めてのお遍路を個人で参拝する場合、なかなか作法などを教えてもらうチャンスもなく、中にはお経をあげずにお寺を後にする人もチラホラ。いわゆる「スタンプラリー」になっている人も見受けられます。一緒にお経をあげるので半強制的(笑)に全てのお寺をもれなくお参り出来ます。
次に、添乗員が同行します。 ツアー会社にもよりますが、通常ツアーには添乗員が2名同行します。これは、納経を代行するためです。ツアーには30名~40名のお遍路さん。全員が納経所に行くと、他のお遍路さんやお寺に迷惑を掛けてしまいます。また時間もかかります。そこで、お参りしている間に添乗員が納経を済ましてくれます。とても合理的なシステムなのです。
そして、行程の選択肢が沢山あります。私が御一緒するツアーは、全12回で1年かけて結願するものが多いですが、他にも「一国参り」といって四国を1県づつ4回に分けてお参りするもの、「全周」いわゆる一気にお参りするものだったり、また出発の季節も選ぶことが出来ます。
道に迷うこともなく、食事や宿の手配もいらず、納経の心配もなく、お寺の案内までついて、お経も一緒にあげてくれる。至れり尽せりですね。 また、お遍路のツアーはシリーズ型のモノが多く、友達も出来たりします。ひとり参加の方も多いです。
もちろんデメリットもあります。
デメリットは、自由が少ない。 私は参加された方には「歩き遍路には歩き遍路の修行がある。車でお遍路すれば車のお遍路の修行がある。ツアーでお遍路すればツアーのお遍路の修行がある。ツアーの修行とは何か?自分の思う通りにならないのが、ツアーのお遍路の修行だと思って下さい」とお話します。 「もっとゆっくり見たかった」「忙し過ぎる」などお声をいただきます。出来る範囲の事はしているつもりではありますが、行程上どうしようもない事の方が多いですね。団体行動が苦手だったり、他に目的がある人はツアーには向いていないように思います。
「先達の仕事は、まず今日の皆さんのように、この四国八十八ヶ所霊場に興味を持っていただく事。そして、今回参加された方が次回も参加してみたいと思っていただく事。結願した人がもう一度行ってみたいと思っていただく事」と、初回のお客様にご挨拶します。 お遍路としてツアーが良い悪いということではなく、お遍路の入り口のひとつとしてツアーがあると思っています。ツアーがあったからお遍路に行ってみたという人も多いですよ。 あと裏技で、料金もお安い初回に参加して、ルール・作法やお経の読み方を学習してあとは自分で….という人もいます。ツアーの使い方もそれぞれという訳ですね。
最初で最後?の「ツアーで行くお遍路」の話という事なので、誤解を恐れず書くと、ツアーのお遍路さんはお寺では一般のお遍路さんにまだまだ嫌われています。気持ちはよく解ります。団体で押しかけ、納経所も込み合うし、中にはお堂の中央でお参りして我が物顔の団体もいたりします。我々ツアーの先達がこういった声を謙虚に受け止め、お寺からも一般のお遍路さんからも「愛されるツアーお遍路」になるよう努力が必要だと思っています。 ちなみに私は、先達になるまでツアーは経験した事がありませんでした。大きい声では言えませんが、ツアーで来るお遍路さんは苦手でした。その時の経験を胸に今ツアーの先達をしているつもりです。でも、まだまだ出来ることは沢山あると思います。頑張ります!
6月からはじまるツアーも今年は沢山あるみたいですね。試しにツアーというのもキッカケとしては、良いんじゃないでしょうか?立場上(笑)かなりオススメ!と言っておきます。
合掌 (^人^)
お遍路スイッチ vol.31
ゴールデンウィークですね。
皆さん良い休日をお過ごしでしょうか?私の生業であるツアー先達も、この期間は少し落ち着きます。ただ、その前後は“超”がつくほど忙しく、私も15日ぶりに自宅に帰って来たところです。
実は帰って来てからすでに5日が経過しているのですが、今のところはずっと寝てばかり…。そろそろ起きなければ!やるべき事が山の様に溜まっています。
やるべき事のひとつ。今、一番チカラを入れているのが「おまいりんぐ」サイト内にある「心と向きあう 八十八霊場紹介」の原稿です。
1番札所から1ヶ寺ごと、「歴史・由来」「見どころ」「ここがポイント!」というふうに構成されています。これが、大変なんですが、面白い。それこそ、毎日のように四国霊場に足を運びお遍路さんをご案内しているのですが、改めて調べてみると新しい発見が沢山あります。ツアー先達になって5年目ですが、自分の案内がいかにマンネリ化していたかがわかります。自分自身の勉強にもなっていますね。
そんな新しい発見も面白いのですが、一番の面白いポイントは“おまいりんぐ世代”に興味をもってもらえるように書くということです。気軽に霊場に行ってみたいと思ってもらえるような霊場紹介。難しいですが、やりがいはあります。そして、好きです(笑)。
「歴史・由来」
なるべく難しくならないよう、あまり深く掘り下げでいません。「へえー」とか「ふうーん」とかそんな感じで読んでもらえると丁度いいくらいです。難しい漢字もなるべくフリガナをふってます。これ重要で、私が先達になって資料を作った時、読めない漢字だらけで苦労しました。まぁ私は「建立(こんりゅう)」を「けんりつ」と読んでましたからね(^_^;)
「見どころ」
有名なモノは押さえつつ、他にはあまり紹介されていないモノをと思っています。特に“ご利益系”は沢山紹介したいですね。その中でも“おまいりんぐ世代”には「縁結び」!これ大事だと心得ております。
「ここがポイント!」
私自身の経験をもとに、そのお寺の楽しみ方を提案出来ればと思っています。見どころでも更に強く見てほしいモノだったり、御守りだったり、食べ物だったり、景色だったり。歩きお遍路の情報も入れていきたいと思っています。
とまぁ、こんな感じで書いています。もうすでに何ヶ寺かはアップされています。是非読んでみて下さいね(^-^)
ゴールデンウィーク前半は不覚にも眠りつづけてしまいました。子供の頃から、嫌いなものは一番最後に食し、夏休みの宿題は最終日にすれば良いという生き方をしてきましたが、後半は頑張って原稿を進めたいと思います。自宅のPCが古いので、原稿はいつもネットカフェで書いているのですが、敵はネットカフェの中にもあるようです(^_^;)。誘惑に負けず励みます(^-^)。
合掌 (^人^)
おまいりんぐより:
執筆ありがとうございます!新しい発見も多くて毎回楽しみにしています^^
お遍路スイッチ vol.30
先日、高知県で桜の開花宣言!3月末から4月上旬が満開だそうです。
私は春に歩き遍路をした事がありません。理由は歩いている人がいっぱいいるから。宿が取りにくいのと、ひとりで歩きたいから(結局寂しくて道連れになっちゃいます)、真夏や真冬を選んでしまいます。でも、いつか桜が満開の時期に歩いて見たいなぁと、思ったりもします。桜はやっぱりいいですよね。あー歩きに行きたいなぁ….。
ということで、今回は私の好きな桜がキレイな札所!
独断と偏見で選びますので、「こっちのがキレイ」とかは無しでよろしくどーぞ(^^;。
まずは徳島。やはり18番札所恩山寺でしょう。
車で行くと駐車場から境内まで、約50mくらいの坂道をグッと登ります。登り着いた先には大きなお大師様。その後ろには更に大きな桜。桜をバックにお大師様がお迎えしていただけます。はじめて見た時は、満開の桜を背にお大師様が「凄いでしょ!」って仰られた気がしましたよ(^-^)。
次は高知。高知には桜の名所といわれる札所もありますが、私は35番札所清瀧寺の桜が好きです。お大師堂の前にある雪割り桜。ソメイヨシノとは少し満開の時期が違うのですが(3月上旬)、濃いピンク色で見事に咲きほこります。境内の広場から見るとこちらもお大師様の後ろに見えます。年によってはソメイヨシノとの共演も有りますよ。
そして愛媛。43番札所明石寺。ここの桜は巨大。咲いているのを見るまでは、桜とは思っていませんでした。はじめて見た時は、その大きさにビックリ!境内の低い場所にあるので、一段高い大師堂から見るのがオススメ!もしかしたら一番好きな桜かも(^-^)
最後は香川。香川の札所も桜の名所と呼ばれる所は多いですが、私のオススメは67番札所大興寺。境内に沢山の桜が咲きほこります。以前、桜吹雪の中お参りした事があるのですが、境内はピンク色に染まり幻想的な雰囲気でした。長い階段を登り境内に入ります。暗い林の中の階段を登り着くと、桜舞い上がる境内。ギャップにやられちゃいます(^-^)
とまぁ、各県一ヶ寺ずつピックアップしましたが、もちろん他にもいっぱい桜がキレイな札所はあるわけで、私自身も満開の桜を見ていない札所もあったりします。また、歩いてお遍路するとその道中にもきっと素晴らしい桜があるのでしょうね。一度この時期に花見遍路をしてみたいですね。歩くと間に合いそうもないので、車でピューっと!
皆さんも是非、花見がてら札所に足を運んでみてください。写真が趣味の方は特にオススメ!「桜とお遍路さん」被写体としては悪くないですよ!
そういえば、4月の「も遍路大學」で岩屋寺に歩いてお参りするんですが、山桜を見れるかも知れませんね(^-^)。久万高原なのでもう少し遅いかも?とも思いますが….。参加される方は少しだけお楽しみに!いずれにしても、春のお遍路を楽しみましょう!
合掌 (^人^)
たまには写真を(^-^)
去年の35番札所清瀧寺の雪割り桜!
お遍路スイッチVol.29
今年の雪は異常てす。
先日、2月8日の大雪も四国では記録的だそうです。
しまなみ街道、瀬戸大橋、明石大橋、雪による通行止め!高速道路も全線通行止め!業界用語で言う「真っ黒(通行止めは、道路情報で黒く塗り潰されるため)」でした。四国に陸路で渡る手段もなく、お遍路のツアーはキャンセルを余儀なくされました。
通常の冬でもお遍路には「冬タイヤ」は必要ですが、今年は特に!
まだまだ寒い日は続きます。車でお遍路に行かれる際は、しっかり準備を整えましょう!
さて、今回は「道中着の御朱印」の話。
「初めてのお遍路さん」によく質問されます。
「お遍路さんが背中に押している御朱印は何ですか?」
これは、お参りの時に着ている白衣。いわゆる「道中着」の背中に押している御朱印の事です。
ツアーのお遍路さんに多く見受けられますが、誰が?何時?始めたのかは、私は知りません。
ツアーのお遍路さんが押されている代表的なモノを紹介します。
・1番札所霊山寺
「発心(ほっしん)」「発願(ほつがん)」された札所の御朱印。
・20番札所鶴林寺
納経の御朱印の中には仏様をあらわした梵字が記されているのですが、3ヶ寺当てはまらない札所があります。そのひとつが鶴林寺の「鶴の御朱印」39番の延光寺の「亀の御朱印」と並べて押される方が多く、鶴と亀で長寿のご利益といわれます。
・21番札所太龍寺
梵字が記されていない3ヶ寺のひとつ。登り龍の様に運気上昇!開運。
・39番札所延光寺
梵字が記されていない3ヶ寺のひとつ。「亀の御朱印」前出の鶴林寺「鶴の御朱印」の相方。
・88番札所大窪寺
「結願」の御朱印。
・1番札所霊山寺
霊山寺には通常の御朱印とは別に「満願」の御朱印があります。はじまりの札所に再び戻ってきた証として頂きます。
・高野山奥の院
奥の院の御朱印。
以上がよくある?「背中の御朱印」です。
いわれにつきましては、確信は持てませんのでNOクレームでお願い致します(笑)
また、新しいものも登場していて、51番札所石手寺の「再生大師」!納経で頂くモノとは別にある御朱印で、左右に「遍路開創・衛門三郎」「再生大師・石手寺」の文字。真ん中に「再来の石」が描かれています。今年は開創の年ですのでお遍路の開祖といわれる衛門三郎の御朱印はピッタリ!そして、前回書きましたが、道中着は真っ白な自分のココロをあらわしたものです。そこに「再生」の御朱印はオススメです!
とまあ、「背中の御朱印」は色々ありますが、特にルールはありません。と思います(笑)。中には自分の「守り本尊」の札所を押す人や「関所寺」と呼ばれる札所を押す人。もしくは何も押さない人。すべてはお好みです。自分の思いや頂きたいご利益を背中に押して歩く。そしてオリジナルの「世界にひとつだけ」の道中着を作る。お遍路の楽しみ方のひとつと思って頂けたら嬉しいですね。
御朱印料は一ヶ寺200円です。
ちなみに、私は先達になる前は誰からも教えて頂くチャンスがなかったので、背中に御朱印を頂いたことはありません(笑)
合掌 (^人^)
お遍路スイッチvol.28
遅くなりましたが….(^^;
新年あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げますm(__)m
年が明けて、四国霊場は開創1200年の記念の年を迎えました!
私の生業のバスツアーも「新年からはじめる!1200年祭お遍路の旅」と題して沢山のお客さんがお遍路さんとして四国にお参りされております。おかげさまで毎日忙しくさせて頂いています。今のところは「忙しい!忙しい!」と働く自分に満足していますが、この先どうなることやら….。まぁ今年は特別な年ですからね!目標は一年通して笑顔でいる事!忙しさに負けず頑張ります!
さて、新年一発目のテーマは「再生」
「再生」これは、大晦日に石手寺のご住職とお話しする機会があって、その時にご住職が仰ったお言葉です。2014年の石手寺のテーマという事でした。
「再生」と聞いてまずピンと来たのが「東日本の震災からの復興」
ご住職は「もちろんそれもあるが、お遍路を通して感じでほしい」「生まれ変われるご利益を感じられるお遍路をしてほしい」と仰っておられました。
去年の今頃、わたしは歩きお遍路の真っ只中。早いもので、あっと言う間の1年でした。
お遍路が終わって仕事に復帰した時には、15kg痩せた事もあり「野村さん変わったネ」と沢山お声をかけていただきました(^^;。もちろん人にはあまり知られていませんが、心の変化もありました(^^;。1年経って振り返ってみると、他人にはあまり気づいて貰えない程の心の変化が、今の自分の“柱“になっているような気がします。うまく説明出来ませんが、お遍路を通して自分の中で小さな革命が起きたような気がします。体重は元に戻りましたけどネ….(^^;
“お遍路に出るとタダでは帰れない“。
マイナーチェンジする人、フルモデルチェンジする人。良い変わり方もあれば、中には悪く変わる人も居るかも知れない。どんな人も心を揺さぶられる。それがお遍路の魅力だと私は思っています。
ご住職の仰っておられる「再生」とは少し違うのかも知れませんが、変化の積み重ねが「再生」へと繋がっていくような気がします。真っ白な気持ちに新しい色で染めていく、もしくは今までの自分の色に新しい色を重ねていく。「変わりたい!」と思わなくても「変われる」のがお遍路だと思います。
ご住職は「野村くんは沢山の人とご一緒するのだから、しっかり伝えてあげてください」と、そして「野村くんのお遍路での体験談でいいんですよ」と仰っていただきました。
「再生」石手寺では2014年のテーマですが、私にとってはもしかしたら生涯のテーマになるかも知れません。特に今はこの「おまいりんぐ」を通して、10代、20代の人達とお話しするチャンスが増えました。自分の体験を含め自分の言葉で「再生」を伝えていけたらと思っています。
そういえば、「再生」の言葉を大晦日に聞いて間もなく、除夜の鐘が鳴り響く中、Rくんと再会しました!Rくんは歩き遍路で出会った青年(お遍路スイッチvol.17参照)。
「覚えてますかー?」と相変わらずのチャラい感じで声をかけられました。身長190cmの黒いスーツを着た男が、色っぽいお姉ちゃんを連れて話し掛けて来たので、最初はわからなかったのですが、良く見ればRくん。「どこのホストかと思ったよ」と言ったら、まんざらでもない顔で笑っていました。「相変わらずチャラいな」と言ってもまんざらでもない顔で笑っていました。
「自分らしいお遍路じゃなにもかも変わらない」そう言って別れた日から早1年。彼は変わったのだろうか?
「再生」の話を聞いて間もなくの再会。ご縁とはこういうものかと実感しながら、電話番号を交換しました。時間があえば飯でも食おうと約束しました。2月には実現する予定にしています。また「お遍路スイッチ」でご報告したいと思っています。とりあえずお遍路は一周半歩いたそうですよ。
Rくんとの再会が1年の始まり。悪くない始まり。
「再生」というテーマ。自分を通して、お遍路さんを通して考えていける一年にしたいと思います。
なにはともあれ!しつこい様ですが、今年は四国霊場開創1200年の記念の年。皆さんもこのチャンスを逃すことなくお遍路に来てみて下さいネ。
「再生」はともかくまずは、足を運ぶ事が大事!四国でお待ちしてます(^-^)
改めまして、今年も「おまいりんぐ」そして「お遍路スイッチ」宜しくお願い申し上げますm(__)m
合掌 (^人^)
お遍路スイッチvol.27
暮が押し迫ってまいりました。
そういえば、去年の今頃は四国を歩いていましたね。一年ってあっという間ですね!どんどんオジサンになっていく筈です(^^;
今日はご報告。22日に「も遍路大學“おまいりんがるのススメ“」と題して、石手寺にあるmohenro chayaでお話をして来ました(^-^)
まだお遍路はした事ないけど興味はある!という若者(下は19歳!)を対象に、2時間ほどお話と石手寺でのお参り体験をしました。
時間はたっぷりありましたので、四国八十八ヶ所とは?からはじまり、お参りでの作法、マナー(手水場の使い方や線香、ロウソク、納め札の書き方など)、お経の読み方(皆で声にだして練習もしました!)、納経の意味、服装や巡拝用品の話しなど。さらには、ちょっと難しいかなぁとは思いましたが、三蜜や三宝。そして、衛門三郎(えもんさぶろう)、中務茂兵衛(なかつかさもへい)のお話までさせていただきました。
本当は自分の体験を混じえて、歩き遍路やキモチの変化というようなお話を沢山したかったのですが、まずは、基本。誤解を恐れずに言いますが、知らないでやらないのは“恥ずかしい事“。知っていてやらないのは“自分の事“。これは私の勝手な考え方ですが(^^;。イザという時の為に基本は知っておいた方が良いと思います。イザは何時か?人それぞれだとは思いますが、例えば心の底からお大師様を必要とした時なんかはまさにイザ!ですよね。ということで今回はまずは基本的なお話でした。
そして最後は、お参り体験!石手寺の境内でプチツアーです。手を清めて山門、阿弥陀堂、そして本堂を参拝、大仙窟を通りお大師様に御宝号を唱え、大師堂の参拝。一緒にお経を読んで、案内もさせていただきました。
いつもは殆どが60歳以上の皆さんとの参拝ですので、とっても新鮮でした。その日は沢山の参拝者がおられましたが、若者がお経本を手にしっかり声に出してお経を読む姿は注目を浴びてましたよ(^-^)
先達の仕事は、沢山の人にこの霊場に足を運んでもらう事。そして文化を継承して行く者だと思っています。今回のイベントに先達として参加させて頂けて本当に良かったと思います。
はじめて「おまいりんぐ」に出会った時、「切り口がどうであれ、そこに入り口があることが大事」とお話ししたのを今でも覚えています。「おまいりんぐ」が蒔いた種が少しづつ花を開きはじめているんだなぁと感じました。
来年は1200年の記念の年!微力ではありますが、大輪の花が咲く日まで、この「お遍路スイッチ」そして「も遍路大學」頑張りますよ!来年もどうぞよろしくお願いします(^-^)
追記
大晦日から三が日の間、石手寺の「mohenrochaya」でお手伝いする予定です。よかったら遊びに来てくださーい(^-^)
合掌 (^人^)
お遍路スイッチvol.26
先日、NHK松山放送局の番組「いよ×イチ」で“おまいりんぐ“と“mohenro chaya“が取り上げられました!タイトルは「四国巡礼に若者を呼び込め ~仮想空間から現実世界への誘い~」
企画・制作をされているスタッフはもちろん、私を含め“おまいりんぐ“に携わる全ての人の思いが伝わったのではないかと思います。“おまいりんぐ“のコンセプトからすれば、この放送はひとつの通過点かもしれませんが、大事な一歩になるでしょう。
と、、、思っていたら!!今度はなんと!!全国放送!!!!
「いよ×イチ」で放送されたものが、総合テレビ「NHKニュースおはよう日本」で紹介される事になったそうです!!
“おまいりんぐ“はもとより、お遍路に興味を持っていただけるチャンス!11月26日に放送されるそうです。
….ということは、私の朝の癒し系アイドルであるキャスターの鈴木奈穗子さんの口から「おまいりんぐ」というセリフがあるかも?これはもう通過点ではなく、事件です!
祝!全国放送!ということで、「お遍路スイッチ」も今回は原点に帰って“お遍路の魅力“!放送されるテーマが「若者を呼び込め」ということなので、若者向け歩き遍路の魅力!
題して「スマホを捨てよ!地図を持て!お遍路へ行こう!」
「お遍路はお年寄りがするものでしょ?」
これは、間違ったイメージです。確かに、私が先達をしている巡礼バスツアーなどは、年配のお客さんがほとんどですが、歩いてお遍路されている方は若い人が多くなってきているのが現状です。
今まで何度となく書いてきましたが、お遍路に年齢は関係ありません。思い立った時が、お遍路に行くべき時だと思っています。
大事なのは、自分にとってのお遍路とは何か?ということではないかと思います。ガイド本を見るとお大師さま(弘法大師空海)の足跡を辿る旅とあります。多くの方が願い事をたて、八十八のお寺をまわり手を合わせていらっしゃいます。ただ、これが全てではありません。それぞれのお遍路があって然るべきだと思います。
ひと昔前に「自分探しの旅」という言葉がテレビや雑誌で使われていましたが、「自分探し」ということであれば、お遍路はトップクラスの旅だと思います。四国八十八ヶ所巡礼はお寺を巡る旅でもあり、四国という場所を巡る旅でもあるのです。
四国を歩いてお遍路すると色んな自分を発見する事が出来ると思います。少なくとも私が歩いた時はそうでした。お遍路には色んな魅力があるとは思いますが、自分と向き合う時間が沢山出来る事が、私にとっては一番の魅力です。
お遍路の全行程約1400km。1日30km~40km歩きます。トラブルもあれば、ラッキーもあります。トラブルは身体の故障だったり、道を間違えたり、予定通り進めなかったり、大雨に降られたり….。ラッキーは四国の文化でもある“お接待“を頂いたり、思いがけない出会いがあったり、登校中の小学生100人と笑顔で挨拶を交わしたり(^^;と様々ですが、そんなお遍路の中で、弱い自分や頑張った自分。馬鹿な自分や賢い自分。優しい自分や意地悪な自分。本音で話す自分や嘘をつく自分。色んな自分を発見します。
お遍路は人生に似ていると言われます。私はまだ人生をまっとうしておりませんので、ホントの所はわかりませんが、ひとつ言えるのは達成感はハンパなく大きいということでしょうか。やり遂げる事に意味があり、自分ひとりのチカラではないと気づく事に意味があるように思います。人生ならばそこで終わりですが、お遍路は終われば明日が待っています。その明日はきっと何かが違うと思います。まわりが変わったのではないと思いますよ。
お遍路さんは白装束で旅に出ます。昔の人はお遍路に行く時は死を覚悟しての旅だったそうです。今は“真っ白な気持ちでお参りする“その象徴とも言われます。花嫁さんが白いウエディングドレスを着るのは「あなた色に染まります」という意味らしいですが、白装束にするかどうかは別にして、心の中を自分色に染めて帰る、そんなお遍路が出来るといいですね。
四国八十八ヶ所のお寺は札所と呼ばれます。これは、お札にお願い事を託すことが出来るので、札所と呼ぶそうです。お願い事も出来て、新しい自分も発見出来る。こんな旅はなかなかありませんよ!
スマホは捨てなくてもいいですから、地図を片手に身体ひとつ四国に来てみませんか?
特に来年はこの四国八十八ヶ所霊場が開創1200年という記念の年です。四国は熱いですよ!!
合掌 (^人^)
そういえば、キャスターの鈴木奈穗子さんは松山放送局にいらっしやった時期もあるんですね。
興味を持っていただいて「お遍路スイッチ」も見ていただけたら嬉しーなぁ(^-^)
願いを込めてもう一回!合掌 (^人^)
お遍路スイッチvol.25
10月は、忙しかったですね。
毎年この時期になると“歩き遍路“に行きたくなります。自分のお遍路をしたくなります。
疲れ?ストレス?もしくは現実逃避?それとも修行?
まぁいずれにしても、今年はもう歩いちゃいましたから、行かないんですけどね。
「あーっっ!歩きに行きたーい!ヽ(`Д´)ノ」
さて、そんなストレスいっぱいな10月ではありましたが、良い事も(^-^)。
今年も(毎年何故かあたります)、石手寺の“福徳授与灌頂(かんじょう)“を授かる事が出来ました。丁度この時期にツアーがあたるのでしょうけど、本当にご縁を感じます。
その日は、総勢37名。全員が灌頂を授かりました。
灌頂というのは、頭頂にお水を灌ぎ仏様とご縁を結ぶ事です。石手寺では、本堂の中でご住職にお水を授かります。
手順
1.本堂に3人づつ入ります。
2.天辺が開いた帽子(名前わかりません)を被ります。
3.金剛杵(法具)を胸の前に持ちます。
4.ご住職とご真言を唱えます。
5.頭頂にチョンとお水を授かる。
6.御本尊様に手をあわせます。
と、こんな感じです。灌頂も色々ありますが、福徳を授かり仏様とご縁をいただく石手寺の儀式。
お客さんの中には涙を流されている方もいらっしゃったようです。私は、いつもスッキリした気持ちになります。元気もいただける感じがします。
11月10日まで、行われているようです。お近くの方は是非足を運んでみて下さい。午前は9時から10時すぎ、午後は3時半から4時半すぎまでだそうです。
石手寺に限らず、八十八ヶ所のお寺では、沢山の行事が行われています。ホームページでも調べる事は可能です。特に来年は1200年祭の行事が目白押し!特別な日に特別なご縁をいただくのも、良いかも知れませんね。
今年もあと2ヶ月です。お祭りの年です。疲れやストレスで、くたばってる場合ではないですね。石手寺でいただいた元気で、「頑張らねば!(^-^)」
合掌 (^人^)
お遍路スイッチvol.24
今日は10月8日。そう、石手寺前に「mohenro chaya」がオープンします!「おまいりんぐ」のアンテナショップとして、お遍路さんの憩いの場として、そして、歩きお遍路さんのお接待所として。お遍路さんをはじめ、地域の人に愛されるお店になるといいですね(^-^)
ということで、私も今日は松山へ!台風が接近しているようですが、「そんなの関係ねぇ!!!!」と海パンで拳を振り下ろしていた懐かしのフレーズを胸に、フェリー乗り場でこのスイッチを書いています。
実は、私もまだ完成したお店を見ていません。どんな仕上がりになっているのか、本当に楽しみです。「おまいりんぐ」のクオリティは、いつもこちらの想像をはるかに超えていますので、期待しています!
さて、オープニング見てまいりました!そして、フェリーは欠航してしまいましたー(T ^ T)。今日は松山にお泊りが決定です。帰りのフェリーのなかで書く予定にしていましたが、「mohenro chaya」で続きを書いております。
「mohenro chaya」やはり、私の想像をはるかに超えるクオリティ!
はるかに超える番付
①コーヒーの美味しさ
サイフォンで煎れる本格的な味わい。豆も2種類から選べます!そして、カップは色んな種類の中から自分の好みで選べちゃったりします。
②店構え
オリジナルののぼり旗や提灯。そして高級旅館もびっくり!枯山水風?の玄関。
③雰囲気
茶屋風ということで、テーブルが無く開放的。カウンターと対面式なので会話もはずみそう!横並びで腰掛けるというのが新しい感じがします。
④グッズ
今日お店に置いてあったのは、Tシャツとバッグ。ともに流石!という感じです。Tシャツ・バッグともお参り以外でも街着でもOK!という感じでしょうか。バッグは私も明日から愛用します。
⑤つながりまもり
これがいいんです!一言でいうと“笑顔のリレー“という感じでしょうか?陶器の小さなお守りなんですが、来店された方に絵付けして頂いたものです。持って帰る人は必ず素焼きのものに絵付けをしなければなりません。素焼きのものは後日焼き上げてお店に並びます。誰かの手へとつながって行きます。次に手にする人の笑顔を想像しながら絵付けするのでしょうね。ちなみに砥部焼きです。
⑥店長の笑顔!
プライスレス!
という感じですかね。とにかく百聞は一見にしかず。是非足を運んでみて下さい。
「おまいりんぐ」の“愛の塊“。私が「mohenro chaya」にサブタイトルをつけるならこんな感じでしょうか(^-^)
あっ!忘れるところでした。店長の手作りケーキ美味しかったです!ごちそうさまでした。
合掌 (^人^)
お遍路スイッチVol.23
東京でのオリンピック開催が決定しましたね(^^)
滝川クリステルさんのプレゼンテーションの「お、も、て、な、し、」が決め手でしょうか?
四国八十八ヶ所霊場も世界遺産登録に向けて頑張っておりますが、「お、せ、つ、た、い、」これ、使えませんか?
さて、今回のテーマは”四国八十八ヶ所霊場ご開創1200年祭”です。
来る平成26年は、弘法大師が弘仁6年(815年)に四国八十八ヶ所霊場を開創されて1200年目のお祭りの年です。各お寺で特別拝観、御開帳などが企画されています。中には320年ぶりの御開帳をする秘仏もあるそうです。他には、記念の御影札や御朱印も戴けます。
お寺に行くと、1200年祭のノボリが出ていたり、ポスターが貼ってあったりと「来年は1200年!」っていう感じが満載なんですが、一般的にはあまり知られていません。これからメディアでも紹介されるとは思いますが、沢山の人に知っていただいて足を運んでいただけたら、嬉しいですね。
「人生の中で1度だけ巡り会える節目の年」ということもありますが、個人的には”1200年記念御影札(おみえふだ)”に注目しています。
御影札(”おすがた”ともいわれます)というのは各お寺の御本尊様のお姿を写したものです。納経帳もしくは、お軸に納経をすると白黒のものを戴けます。カラーの御影札も戴くことが出来ます。こちらは、別途200円必要です。御本尊様を写したものですので、この御影札は仏様として扱います。そのまま粗末にならない場所に保管されても良いですし、掛け軸に仕立てたり、額装される方も多いです。
この御影札の1200年記念バージョンが、来年は戴けます。過去にも”明石大橋開通記念”や”西瀬戸自動車道(しまなみ海道)開通記念”など、共にブルーを基調とした御影札がありましたが、今回は朱色(限りなく赤)に各お寺の御本尊様の梵字(写真を見るかぎり白)が描かれております。納経帳もしくは、お軸に納経をすると戴けます(そう聞いています)。
私も今までは、掛け軸や額装を作った事が無いのですが、来年はこの朱色の御影札で額装を作ろうと計画しています(^^)。八十八ヶ所すべての御本尊様が一堂に会しておられる掛け軸や額装ですので、毎日お水を差し上げてお願い事をしても良いそうです。自分が気持ちの良い場所に飾ります。
仕上がりを想像すると、かなり良い物が出来るのではないかと期待しています!
御影札だけでなく、納経帳や輪袈裟などの巡拝用品、ピンバッチなどのグッズも1200年記念の物が沢山発売されております。こういったものを身に付けることで、来年は更にテンションが上がるお参りが出来そうですね。私はもう既にコツコツと集めております(^^)。
四国八十八ヶ所開創1200年のお祭りですが、お遍路さんのお祭りでもあります。来年は是非、四国に足を運んでお祭りを楽しんでみて下さい。そして、お遍路を始めるキッカケの年にして頂けたら嬉しいですね。