お遍路スイッチ vol.32

2014/06/05 (木)

先日、NHKBS1の番組「cool Japan」の撮影に先達として参加して来ました(^-^)。放送日(予定)は7月27日(日)午後6時~。少し先の話になりますが「お遍路スイッチ」でも、この撮影の時のお話はオンエア後に書きたいと思っています。お楽しみに!まずは、番組のチェックをお忘れなく!

さて、今回のテーマは「ツアーで行くお遍路」

その撮影の時に「野村さんは普段は先達としてどのような活動をしているのですか?」という質問をいただきました。もちろん答えは「ツアーの先達をしています」となります。私の生業です。しかし、私自身は歩きお遍路推し(笑)「ツアーで行くお遍路」についてこの「お遍路スイッチ」でも書いた事はないと思います。そこで今回は、最初で最後?「ツアーで行くお遍路」の話。

「お遍路=歩き」と思っている人は多いと思います。私も先達になる前はそう思っていました。歩き>車>ツアーと思っている人もいます。カテゴリーとして分けるなら、歩き/車・ツアーだと個人的には考えます。お遍路を「線」と捉えている→歩き。「点」と捉えている→車・ツアーといったところでしょうか。ただ、ツアーも含め交通手段はそれぞれ各人にあったモノを選ぶのが最適だと思います。体調や時間、予算によって選ぶのが「現代のお遍路」?になっているのが現状ですね。
どっちが偉いとか、どっちが凄いとかでは無く、もちろんどっちが御利益があるという話でもありません。自分の「お遍路」の選択肢として「ツアーで行くお遍路」があると思っていただけると分かり易いかと思います。

さて、その「ツアーで行くお遍路」メリットは何か?

まず、先達が同行します。
お寺でのルール・作法やお経の読み方、お寺の縁起や見所を案内してもらえます。そして、一緒にお経をあげます。初めてのお遍路を個人で参拝する場合、なかなか作法などを教えてもらうチャンスもなく、中にはお経をあげずにお寺を後にする人もチラホラ。いわゆる「スタンプラリー」になっている人も見受けられます。一緒にお経をあげるので半強制的(笑)に全てのお寺をもれなくお参り出来ます。

次に、添乗員が同行します。
ツアー会社にもよりますが、通常ツアーには添乗員が2名同行します。これは、納経を代行するためです。ツアーには30名~40名のお遍路さん。全員が納経所に行くと、他のお遍路さんやお寺に迷惑を掛けてしまいます。また時間もかかります。そこで、お参りしている間に添乗員が納経を済ましてくれます。とても合理的なシステムなのです。

そして、行程の選択肢が沢山あります。私が御一緒するツアーは、全12回で1年かけて結願するものが多いですが、他にも「一国参り」といって四国を1県づつ4回に分けてお参りするもの、「全周」いわゆる一気にお参りするものだったり、また出発の季節も選ぶことが出来ます。

道に迷うこともなく、食事や宿の手配もいらず、納経の心配もなく、お寺の案内までついて、お経も一緒にあげてくれる。至れり尽せりですね。
また、お遍路のツアーはシリーズ型のモノが多く、友達も出来たりします。ひとり参加の方も多いです。

もちろんデメリットもあります。

デメリットは、自由が少ない。
私は参加された方には「歩き遍路には歩き遍路の修行がある。車でお遍路すれば車のお遍路の修行がある。ツアーでお遍路すればツアーのお遍路の修行がある。ツアーの修行とは何か?自分の思う通りにならないのが、ツアーのお遍路の修行だと思って下さい」とお話します。
「もっとゆっくり見たかった」「忙し過ぎる」などお声をいただきます。出来る範囲の事はしているつもりではありますが、行程上どうしようもない事の方が多いですね。団体行動が苦手だったり、他に目的がある人はツアーには向いていないように思います。

「先達の仕事は、まず今日の皆さんのように、この四国八十八ヶ所霊場に興味を持っていただく事。そして、今回参加された方が次回も参加してみたいと思っていただく事。結願した人がもう一度行ってみたいと思っていただく事」と、初回のお客様にご挨拶します。
お遍路としてツアーが良い悪いということではなく、お遍路の入り口のひとつとしてツアーがあると思っています。ツアーがあったからお遍路に行ってみたという人も多いですよ。
あと裏技で、料金もお安い初回に参加して、ルール・作法やお経の読み方を学習してあとは自分で….という人もいます。ツアーの使い方もそれぞれという訳ですね。

最初で最後?の「ツアーで行くお遍路」の話という事なので、誤解を恐れず書くと、ツアーのお遍路さんはお寺では一般のお遍路さんにまだまだ嫌われています。気持ちはよく解ります。団体で押しかけ、納経所も込み合うし、中にはお堂の中央でお参りして我が物顔の団体もいたりします。我々ツアーの先達がこういった声を謙虚に受け止め、お寺からも一般のお遍路さんからも「愛されるツアーお遍路」になるよう努力が必要だと思っています。
ちなみに私は、先達になるまでツアーは経験した事がありませんでした。大きい声では言えませんが、ツアーで来るお遍路さんは苦手でした。その時の経験を胸に今ツアーの先達をしているつもりです。でも、まだまだ出来ることは沢山あると思います。頑張ります!

6月からはじまるツアーも今年は沢山あるみたいですね。試しにツアーというのもキッカケとしては、良いんじゃないでしょうか?立場上(笑)かなりオススメ!と言っておきます。

合掌 (^人^)

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