第18回:天上天下唯我独尊

2015/04/09 (木)

突発4コマ漫画 #012
天上天下唯我独尊

 

たいさん 『おまいりんぐ』企画随一プリティーでナイスガイなマスコットキャラ、たいさんじゃ。
4コマ目の文字が小さくて読めんわ!! という皆の衆のために、儂(わし)が改めて解説をしてやろう。
心して聞くが良い。

“天上天下唯我独尊”――これは釈迦誕生の伝説の中に説かれる「四方七歩の宣言」――誕生偈だが、この言葉だけでは“天の上でも天の下でも、ただ私だけが一人尊い”という意味で、「世界で自分が一番偉い!」と解釈されることもままある。
だがしかし! この言葉には続きがあってだな。
『大唐西域記』に“天上天下唯我独尊 今茲而往生分已尽”とある。
“今茲而往生分已尽”――今ここに生まれてきたが、これが私とって迷いの世界の最後の生であり、ふたたび迷界に生まれいずることはない――つまり、解脱し仏になるということだな。だからこそ“唯我独尊”であると、そう理由を述べておるのだ。
一方、『修行本起経』には“天上天下唯我為尊 三界皆苦吾当安之”とある。
“三界”とは欲界・色界・無色界――生死を繰り返しながら輪廻する世界、つまり、あらゆる世界だ。そして、“皆苦”――それらの世界はみな「苦」に満ちておる。であるから、“吾当安之”――私がその「苦」を安らかにしようと、こう続くのだ。
ほかにも、『長阿含経』の中の『大本経』に“天上天下唯我為尊 要度衆生生老病死”とあるが、意味は“三界皆苦吾当安之”と似たようなものだな。
要約すると、あらゆる世界の「苦」から、あらゆる命を救う――だからこそ、我、尊い存在と為す。そーゆーコトだ。

『大唐西域記』と『修行本起経』、説き方に違いはあれど、“天上天下唯我独尊”が思い上がりの傲慢な言葉ではないとわかったであろう。


あゆみ ちなみに、やけど。
最近は“天上天下唯我独尊”を“人は皆かけがえのない存在で、一人一人が独尊である”って解釈することもあるんやって。これもまた時代やねえ。

  • LINEで送る