





- 宗派:
- 高野山真言宗
- 開基:
- 弘法大師
- 創建:
- 弘仁6年(815年)
- 住所:
- 徳島県阿波市土成町土成字田中198-2
- 電話:
- 088-695-2080
- 駐車場:
- あり(無料)
普通50台 又は大型10台 - 宿坊:
- なし

弘仁6年(815年)、弘法大師がこの地を巡教された時、白蛇を見つけられます。白蛇は仏の使いであるといわれていることから、大師は釈迦の涅槃像を刻み、本尊としてお寺を開いたとされています。
涅槃釈迦如来像は、釈迦80歳、最後の教えを説き、北を枕に顔を西向きに、右脇を下にした涅槃の姿をあらわしています。釈迦を慕い嘆き悲しむ羅漢(らかん)や動物たちの像も安置されています。御開帳は5年に1度です。
古くは「白蛇山 法林寺」と称されて、現在の地より北に4kmの場所にありましたが、天正10年(1582年)に長宗我部元親による兵火で焼失。
現在地に移転し再建されたのが正保年間(1644年~48年)で、当時の住職が「転法輪で覚り(さとり)をひらいた」とされ、山号・寺名を「正覚山 法輪寺」と改めたそうです。

本堂にある沢山の草鞋(わらじ)
昔、松葉杖なしでは歩けなかった人が参拝に来た時、参道の真ん中あたりで足が軽くなり、松葉杖なしでも歩けるようになったという話から、健脚祈願に訪れる方が多く、本堂に沢山の草履が奉納されています。
「足腰お願い草鞋」といいます。納経所で購入出来ます。
ご祈願された草履は奉納してもいいですし、もちろん御守りにもなります。

田園の中にあることから「田中の法輪さん」と呼び親しまれているお寺です。健脚祈願が有名!
見どころでも書きましたが、「足腰お願い草鞋」を目的に参拝される方が沢山いらっしゃいます。歩きのお遍路さんにも人気で、リュックに付けて歩いている人をよく見かけます。
本堂向かって右手にあるのですが、幕がかかっていて少し見つけ辛いです。ゆっくり幕を上げてみましょう。そこに木造の不動明王様の祠があります。
大変チカラの強い「一願不動明王」といわれます。ひとつお願いをしてみると良いでしょう。
不動明王の御真言は「のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うん たらた かんまん」です。3回唱えましょう。
ちょっと難しい御真言ですが、これから先もこういった不動明王様が少なからずいらっしゃいます。この機会に御真言を覚えてみるのも良いかもしれませんね。
不動明王の御真言がスラスラ唱えられると、カッコイイですよ(笑)


巳空(みそら)
第九番札所・法輪寺に棲む、八八さん九女。
白蛇をイメージして。手には草鞋を持っている。
顔が怖い! とよく言われるが、礼儀正しい良い子で、人の輪に溶け込むのが上手い。
気がつけば、貴方の背後に……。
名前の由来は、蛇の「巳」と仏の教えである「空」。
法輪寺の「法輪」とは、仏教が人間の迷いや悪を打ち破り追い払うことの喩(たと)え。また、車輪のどこまでも行く自由な動きから、仏の教えは衆生のどこにでも転じ、人々を教化することを表している。そこから考えてつけられた名前。
◎八八さん×拠り所
本堂にある沢山の草鞋。
ちなみに、草鞋(わらじ)と草履(ぞうり)はちょっと違う。

◎八八さん×スイーツ
巳空をイメージして誕生したスイーツ。
ホワイトチョコで包んだヨーグルト風味のチーズケーキ。
白無垢のような真っ白なケーキに、熱々のベリーソースをかけて。 by もへんろ茶屋

- ……ん? 本堂にようけ草鞋があるけど、アレって何なん?
- アレは「足腰お願い草鞋」って言うんよ。その名の通り、足腰にご利益のあるありがた~いお守りなんよ!
- そっか。てっきり、お遍路さんの忘れ物かと思った。
- あんなに履物を忘れて帰るうっかりさんが居るわけないやん……。って、いつもツッコミ派の恵がボケ役って珍しいね。
- 顔アイコンが新調されたことやし、今までとは違う役回りをってな!
- なるほどなんよ。でも、恵。顔アイコンが変わったって一体何人の人が気づいてくれたんかな? というか、気づいた人居るんかな?
- お前って、たまに素でヒドイこと言うよな……。まぁいいけど。取り敢えず、足腰のお守りか――じいちゃんに買って帰ろうかな。
- そやね。ついでに恵もご祈願せんけん? この先のお寺へ向かう途中に「遍路ころがし」が待っとるし。
- ふむ。じゃあ、俺の分も――
- お買い上げありがとうございます。
- ――――――――!!!!?
- あ、巳空さんや。
- おや、あゆみさん。そんなに遠く離れてどうかしましたか?
- ん? ううん、何でもないんよ。別に、白ヘビちゃん(仮名)が怖いとか、そーゆーことやないんよ。
- はあ、そうですか。……それはさておき、「足腰お願い草鞋」をお買い上げのお二方に、さらなるご利益をと思いまして、わたしから“差し上げ物”があります。
- ? 何やろ?
- 脱ぎたてほやほや、白ヘビちゃん(仮名)の抜け殻です。しかも、全身。
- ぎゃあああああああああああ!!!!
ぎゃあああああああああああ!!!! - ……引かれてしまいました。(クスン
- ま、まあ……、アレだ。ヘビの抜け殻は財布に入れておくと金運が上がるって言うし。しかも、白ヘビは縁起がいいって言うし。
- そうなのです。“あの御方”も白ヘビを見つけてこのお寺を開いたのです。だから、是非。
- き、気持ちだけもらっときます……。
- そうですか? ……わかりました。ところで、恵さん。そんなところに座り込んでは他のお遍路さん方にご迷惑ですよ。
- あ~……実は、立てんなって。
- 足腰にご利益のある法輪寺で腰を抜かす恵なのだった。完!