

今を遡ること約1,200年前(平安時代)、真言宗の開祖・
弘法大師空海によって『四国八十八箇所霊場』は開かれました。
以来、四国を修行の場とし、全長1,100 ~ 1,400km(注1)にもなる道のりを巡って八十八箇寺を参拝することを「四国巡礼」「お遍路」と呼び、現在でも、毎年沢山の「お遍路さん」が遍路をしに四国を訪れます。
遍路は「同行二人(注2)」。お大師さん(弘法大師空海)と一緒に巡礼することによって八十八の煩悩を取り除き、心身ともに浄化し、自分自身を見つめ直すための癒し・修行の旅なのです。
注1: 距離に幅があるのは、遍路の順路は一通りではなく、選択する道や移動手段
(徒歩・車など)によって違いがあるため。
注2: お遍路さんたちには、いつもお大師さんがついて一緒に歩いてくれている、
ということ。「どうぎょうににん」と読み、遍路道具の笠や鞄に記されている。
- 01竺和山 一乗院 霊山寺
- 02日照山 無量寿院 極楽寺
- 03亀光山 釈迦院 金泉寺
- 04黒厳山 遍照院 大日寺
- 05無尽山 荘厳院 地蔵寺
- 06温泉山 瑠璃光院 安楽寺
- 07光明山 蓮華院 十楽寺
- 08普明山 真光院 熊谷寺
- 09正覚山 菩提院 法輪寺
- 10得度山 灌頂院 切幡寺
- 11金剛山 一乗院 藤井寺
- 12摩廬山 正寿院 焼山寺
- 13大栗山 花蔵院 大日寺
- 14盛寿山 延命院 常楽寺
- 15薬王山 金色院 国分寺
- 16光耀山 千手院 観音寺
- 17瑠璃山 真福院 井戸寺
- 18母養山 宝樹院 恩山寺
- 19橋池山 摩尼院 立江寺
- 20霊鷲山 宝珠院 鶴林寺
- 21舎心山 常住院 太龍寺
- 22白水山 医王院 平等寺
- 23医王山 無量寿院 薬王寺
- 24室戸山 明星院 最御崎寺
- 25宝珠山 真言院 津照寺
- 26龍頭山 光明院 金剛頂寺
- 27竹林山 地蔵院 神峯寺
- 28法界山 高照院 大日寺
- 29摩尼山 宝蔵院 国分寺
- 30百 々山 東明院 善楽寺
- 31五台山 金色院 竹林寺
- 32八葉山 求聞持院 禅師峰寺
- 33高福山 雪蹊寺
- 34本尾山 朱雀院 種間寺
- 35醫王山 鏡池院 清滝寺
- 36独鈷山 伊舎那院 青龍寺
- 37藤井山 五智院 岩本寺
- 38蹉ダ山 補陀洛院 金剛福寺
- 39赤亀山 寺山院 延光寺
- 40平城山 薬師院 観自在寺
- 41稲荷山 護国院 龍光寺
- 42一カ山 毘盧舎那院 仏木寺
- 43源光山 円手院 明石寺
- 44菅生山 大覚院 大寶寺
- 45海岸山 岩屋寺
- 46医王山 養珠院 浄瑠璃寺
- 47熊野山 妙見院 八坂寺
- 48清滝山 安養院 西林寺
- 49西林山 三蔵院 浄土寺
- 50東山 瑠璃光院 繁多寺
- 51熊野山 虚空蔵院 石手寺
- 52龍雲山 護持院 太山寺
- 53須賀山 正智院 円明寺
- 54近見山 宝鐘院 延命寺
- 55別宮山 金剛院 南光坊
- 56金輪山 勅王院 泰山寺
- 57府頭山 無量寿院 栄福寺
- 58作礼山 千光院 仙遊寺
- 59金光山 最勝院 国分寺
- 60石鉄山 福智院 横峰寺
- 61栴檀山 教王院 香園寺
- 62天養山 観音院 宝寿寺
- 63密教山 胎蔵院 吉祥寺
- 64石鉄山 金色院 前神寺
- 65由霊山 慈尊院 三角寺
- 66巨鼇山 千手院 雲辺寺
- 67小松尾山 不動光院 大興寺
- 68七宝山 神恵院
- 69七宝山 観音寺
- 70七宝山 持宝院 本山寺
- 71剣五山 千手院 弥谷寺
- 72我拝師山 延命院 曼荼羅寺
- 73我拝師山 求聞持院 出釈迦寺
- 74医王山 多宝院 甲山寺
- 75五岳山 誕生院 善通寺
- 76鶏足山 宝幢院 金倉寺
- 77桑多山 明王院 道隆寺
- 78仏光山 広徳院 郷照寺
- 79金華山 高照院 天皇寺
- 80白牛山 千手院 国分寺
- 81綾松山 洞林院 白峯寺
- 82青峰山 千手院 根香寺
- 83神毫山 大宝院 一宮寺
- 84南面山 千光院 屋島寺
- 85五剣山 観自在院 八栗寺
- 86補陀洛山 志度寺
- 87補陀洛山 観音院 長尾寺
- 88医王山 遍照光院 大窪寺



- ・お遍路さんとすれ違う時は、必ず挨拶を交わしましょう。
- ・橋の上では金剛杖をつかないようにしましょう。
橋の下でお大師様が休んでいらっしゃいます。 - ・譲り合い・助け合いの心で行動しましょう。
- ・地元の方の「お接待」は断ってはいけません。
ありがたく受けましょう。
四国八十八箇所巡礼はハイキングやスタンプラリーではありません。
一人で何冊も納経帳(集印帳)を持って行ったりするような行為は止めましょう。
お遍路は、十善戒を守り、お大師さんと一緒に四国の山野を巡りながら自身の心を浄めてゆく旅。「何のために巡礼するのか?」など目的を持ち、最低限のマナーを守って巡礼しましょう。
- 1: 山門の正面で仏様とお大師様に合掌一礼します。
- 2: 霊場へ入ったら、手水場で手を洗い、口をすすぎ、身を清めます。
- 3: 鐘楼堂で鐘を1回つきます。(鐘をつけない札所もあります。
鐘をつく時間の制限がある場合は守りましょう。) - 4: 本堂に向かってローソクと線香(三本)をあげます。
燈明は必ず持参したライターなど火をつけること。もらい火は厳禁。 - 5: 納札または、写経を所定の場所に納めます。
- 6: お賽銭をあげます。
- 7: 御本尊様に礼拝し、数珠を左手にかけて合掌。三礼した後、経本に従って読経します。
- 8: 大師堂でも本堂と同じように礼拝します。
- 9: 納経所で所定の納経料を納めて、納経帳・納経軸・白衣などに墨書・朱印をいただきます。
- 10: 山門を出る時も、合掌一礼します。

